設計部門でテレワークを導入するための課題と対策方法をわかりやすく解説!
ニュースタンダードな働き方としてさまざまな業界・業種で普及が進むテレワークですが、一方で導入が難しい職種の存在も明らかになってきています。
その一つとして、業務でCADなどの専用ソフトを使用する設計開発に関わる部門の存在が挙げられるでしょう。
しかし実際には、いくつかの課題を解決することで設計部門でもテレワークの導入は可能です。
そこで今回は、設計部門のテレワーク導入における課題とその対策方法について紹介します。
設計部門におけるテレワーク導入の課題
設計部門におけるテレワーク導入には、おもに次の4つの課題が挙げられます。それぞれの課題について、1つずつ見ていきましょう。
CADなどを動かす高性能PCの用意
設計部門では3D CADやBIM・CIMなどを利用しますが、それらを動作させるPCには高いスペックが求められます。
しかし、会社のPCと同等のマシンスペックを、自宅PCや持ち運び用のノートPCなどに持たせることは現実的には難しいでしょう。
別途高性能PCを用意する場合には相当な導入コストが必要となると考えられ、テレワーク導入における課題の一つとなっています。
操作性を維持できる環境の構築
会社外で高スペックPCの導入が難しい場合には、仮想デスクトップ基盤(VDI)や、仮想専用線(VPN)とリモートデスクトップツールを組み合わせて環境を構築し、CADなどを動作させる方法が考えられます。
しかし、これらのリモートアクセス環境では動作が重くなり、快適に操作できないという声も多く挙げられています。
テレワーク時にも出社時と変わらない操作性を確保するためには、使用用途に合わせた環境の構築が必要です。
円滑なコミュニケーション体制の構築
テレワークではお互いが離れて仕事を行うため、コミュニケーションに関する不安も多く挙げられています。
設計部門の業務では、多くの設計者との合議によって設計内容を検討するなど、密接なコミュニケーションが必要となる場面も多くあります。設計の進捗状況の報告や相談などを文書のみで伝えることはなかなか難しいでしょう。
コミュニケーションのずれによって納期や成果物に影響が出てしまっては困るため、テレワーク時にも円滑にコミュニケーションが取れる体制を整える必要があります。
セキュリティ対策
テレワーク時には社外に情報を持ち出すことになるため、情報漏洩対策は必須です。
加えて、社外から社内システムに接続する環境を構築する場合は、不正アクセス対策も欠かせません。
特に設計部門では、万一競合に漏れてしまえば大損失になりかねない設計図や設計計画などの社外秘データを取り扱うことが多いため、細心の注意を払ってセキュリティ対策を打つ必要があるでしょう。