2022.7.27
BIMとは? CADとの違いや活用のメリットを簡単にわかりやすく解説
近年建築業界のICT活用において、CADに代わるツールとして注目を集めているのがBIM(Building Information Modeling)です。日本企業でも活用例が増えてきています。
今回は、BIMの概要からCADとの違い、活用するメリットまで、わかりやすく解説します。
BIMとは
はじめに、BIMがどのようなツールなのか、概要と代表的なソフトウェアを紹介します。
多くの情報を持つ3Dモデルの仕組み
BIM(ビム)とは、コンピューター上に現実と同じ立体モデル(BIMモデル)を再現し、建築を効率化する仕組みです。
BIMモデルは建材パーツや設備などをブロックとしてとらえ、組み合わせることで構成されます。
それぞれのブロックには幅や奥行き、高さなどの立体的な情報のほか、組立てるための工程や時間などの情報も含めることが可能です。
また、各ブロックのデータは連動しており、1つのデータを修正するとすべてのデータに反映されます。
データが連動することで、設計の現場で起こりがちな「一つのデータを修正した後に付随したデータの修正を忘れる」という事態を防止し、さらにデータを一つひとつ修正する手間も省くことが可能になります。
代表的なBIMソフトウェア
BIMソフトウェアには多くの種類が存在しますが、代表的なソフトウェアとしては次のようなものが挙げられます。
ソフトウェア名 | 特徴 |
---|---|
Revit | 建築分野・土木分野で活用できるBIMソフトウェア |
ArchiCAD | 世界規模で建築業界のシェア率が高いBIMソフトウェア |
GLOOBE | 日本の建築基準法や設計手法に対応するBIMソフトウェア |
Vectorworks | 2次元CADから3次元CADやBIMまで広く対応したCAD・BIMソフトウェア |
Tekla Structures | 多くの国で採用されている構造に特化したBIMソフトウェア |
日経BPコンサルティングが公表している「BIM活用実態調査レポート2020年版」によると、設計事務所におけるシェア率はArchiCADが52.6%、Revitが41.2%、総合建築会社ではRevitが65.0%、ArchiCADが57.5%と、RevitとArchiCADが2強状態となっています。
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