「成功率は一桁」。日本企業におけるDX促進、打開のカギは“データ”と“組織”
デジタルテクノロジーを活用してビジネスの変革を目指すDX(デジタルトランスフォーメーション)は近年、一般的な言葉になってきました。しかしながら、グローバルの視点で見ると、日本企業のDXは遅れを取っています。
国際経営開発研究所(IMD)が2021年9月に発表した「世界デジタル競争力ランキング」で日本は28位。2位に香港、5位にシンガポール、8位に台湾、12位に韓国、13位に中国が名を連ねており、アジアの中でも遅れていることが分かります。
「DXを認知はしているけれど、着手・推進できていない」という日本企業の現状について、DX支援などを展開する株式会社DearOne(東京都港区)の河野恭久代表取締役は「データ活用とそれに対する組織マネジメントの理解、推進度合いが要因にある」と話しました。
まず、データ活用について。河野氏は「海外では“データを活用する”という意識が強い。データをリアルタイムで活用できるように設計されている。ところが日本は“データを貯める”という考えの企業が多く、すぐに活用できる状態になっていないケースが散見される」と指摘します。
日本に根付いている組織風土も、DX推進を妨げる一端となっています。「日本の組織は失敗を恐れる傾向にあります。変化の激しい現代ビジネスにおいては早期からトライ&エラーを繰り返し、改善して成長していくことが重要」と河野氏。このような組織風土は、DX施策の実行スピードにも影響します。失敗を許容する海外の企業は仮説から検証までが素早い一方で、日本は現場から各部署長、役員、経営会議と段階を経て承認されることが多々あります。
河野氏は「日本企業におけるDX成功率はわずか一桁と言われている。データ活用、組織マネジメント、激しい変化に対応するスピード感などを重要視する土壌形成がDX促進のカギではないか」と訴えました。
元マイクロソフト役員らが登壇するオンラインカンファレンス
株式会社DearOneは11月17日(水)にオンラインカンファレンス「グロースサミット2021」を開催します。当日は河野氏のほか、元マイクロソフト社業務執行役員で、現在は株式会社圓窓の代表取締役を務める澤円氏、株式会社IBAカンパニー代表取締役を務める射場瞬氏が登壇。
河野氏は「DXやビジネスパーソンの生産性向上、サイバーセキュリティ、組織マネジメントなど幅広い領域の知見を持つ澤氏と最新テクノロジーやアメリカのリテール事情に精通している射場氏。カンファレンスの内容を組織内で共有することにより、社内に正しいDXの知識が浸透するのでは。全社一丸となってDXに向かう未来が作れるようなコンテンツを用意している」と語りました。
「データ」と「組織」のマネジメントをテーマとし、データの利活用やグロース戦略、行動分析によるグロースマーケティング実践事例などが紹介される本カンファレンス。DXを成功させるための情報が入手できるチャンスでしょう。
【Growth Summit2021/グロースサミット2021】
日時:2021年11月17日(水)14時〜17時30分
実施方法:オンライン開催(Zoom生配信)
参加費用:無料
参加申し込みURL:https://growth-summit.jp/?utm_source=dearone_press&utm_medium=owned&utm_campaign=do