StoryNews / STORY / 『母子モ 子育てDX』の「小児予防接種サービス」を全国で初めて導入する千葉県市原市×母子モ 代表 宮本 
2021.11.30

『母子モ 子育てDX』の「小児予防接種サービス」を全国で初めて導入する千葉県市原市×母子モ 代表 宮本 

STORY INTERVIEW
MTI宮本大樹

医療機関・自治体・住民をサポートするため3年がかりで『母子モ』が開発した小児予防接種の手続きのオンライン化!ICT活用に力を入れる千葉県市原市ならではの特徴とは? 

母子手帳アプリ『母子モ』は、母子の健康データをスマートフォンやタブレットで簡単に記録・管理できるサービスで、現在では全国400以上の自治体に導入されています。 

2021年7月には、自治体の子育て関連事業のオンライン化支援サービス『母子モ 子育てDX』の新サービスとなる、乳幼児期の予防接種にかかる手続きのオンライン化を支援する「小児予防接種サービス」を開始しました。 

今回は、2021年4月より『いちはら♡子育て応援アプリ』として『母子モ』を導入し、2021年11月より『母子モ 子育てDX』の『小児予防接種サービス』を全国では初めて導入した千葉県市原市の総務部情報政策課 課長 荒井護夫さんと主任 田村直樹さんをゲストに迎え、『母子モ』を開発・運用する母子モ株式会社の代表取締役社長 宮本大樹との対談をお送りします。 

宮本による「小児予防接種サービス」の開発秘話から、千葉県市原市での「小児予防接種サービス」などICTを活用した子育て支援策、そして自治体、民間事業者が力を合わせて目指す、未来の子育て支援のカタチについて聞きました。 

母子モ株式会社 代表取締役社長 宮本大樹 

千葉県市原市 総務部情報政策課 課長 荒井護夫   

千葉県市原市 総務部情報政策課 主任 田村直樹 

需要が高まる小児予防接種にかかる手続きのオンライン化・・・ 
現場の声を取り入れながら、医療機関・自治体・住民にとってメリットのあるサービス実現を目指した開発プロジェクト 

―「小児予防接種サービス」とはどのようなものなのでしょうか? 

宮本 :

「小児予防接種サービス」は、医療機関・自治体・住民の小児予防接種にかかる手続きのオンライン化を実現したものです。 
小児予防接種サービスに対応した地域に住む『母子モ』ユーザーは、『母子モ』アプリから予診票の記入や提出などができます。また医療機関や自治体は、アプリに記録された予防接種情報の管理や、請求処理などの事務作業をICTの活用により、煩雑な業務の効率化・高度化を実現します。 

―小児予防接種に特化したサービスを開発することになった背景は、どのようなものだったのでしょうか? 

宮本 :

もともと『母子モ』は、母子の健康情報をスマートフォンなどで管理できるサービスで、2015年からスタートしています。 

サービス開始以来、『母子モ』の利用者である保護者から、接種時期や接種間隔に気を配る必要がある予防接種のスケジュール管理に対して負担が大きいという声を多く頂いています。そのため、特に小児予防接種の自動スケジュール機能に力を注いで開発し、徐々に、住民や自治体から「使いやすい」と評価をもらえるようになってきました。しかし、保護者のスケジュール管理サポートだけでは、小児予防接種に関わる自治体や医療機関にかかる負担軽まで実現できおらず、そこで開発したのが「小児予防接種サービス」です。 

―小児予防接種のオンライン化を試みた背景はどのようなものだったのでしょうか? 

現在では同時接種を6本行う場合、保護者は予診票6枚に名前や住所などを記入することが必要です。また、自治体や医療機関は、接種記録の管理や請求書をすべて紙で処理していて、非常に煩雑な手間を要しているという声も多く届いています。 

私たちは、自治体だけでなく、医療従事者にも利便性を感じてもらい、小児予防接種業務にかかる業務を効率化することが、子育て支援サービス全体の発展につながると考えています。 

―サービスを開発する上で、どのような点に配慮していたのでしょうか? 

まずは医療機関にとって便利なサービスを開発するため、医療機関などに何度も出向いて視察し、ヒアリングを行い、開発を進め、そして医療従事者にはトライアルでプロダクトを使用してもらう、という取組みを3年間地道に繰り返してきました。 

ようやく形にできたところで、ついに市原市様にサービスを紹介する機会があり、「小児予防接種サービス」の全国で初となる導入に至りました。 

市の基本理念である「変革と創造」を掲げ、一歩先を見つめる市原市。 
自治体と医療機関の協力体制が整うからこそ実現した『母子モ 子育てDX』の「小児予防接種サービス」の導入 

―今回、「小児予防接種サービス」の導入は、市原市様にとっては初めての挑戦だったと思います。 導入する際に、市の組織内で同意を得ることや、医療機関との連携などのハードルはなかったのでしょうか? 

田村さん :

いえ、正直ありませんでした。(笑) 

予防接種サービスの電子化は、専用のネットワークを引いたりマイナンバーカードが必要だったりと、環境を整備するコストやマイナンバーカードの普及率を上げる必要があるなど、実現にはハードルが高い場合が多くありました。 

しかし、『母子モ』を活用した仕組みは、市が管理する住民の健康データなどのセキュリティを守った上で、『母子モ』独自のシステムを使用して構築されており、医療機関も含めて展開が容易でした。そのため、内容を説明いただいた時点で、私たちの心の中で「これならできる!」と強く感じ、関連部署とも掛け合ったところ、同意を得られ、サービスの導入が決定しました。 

―スムーズに導入が決定したのは、もともと市原市様の中で小児予防接種に対し、大きな課題ととらえていたからでしょうか? 

田村さん: 

子育てノンストップサービス1に関する国の検討状況や、現在の子育てに関わる住民の状況を調べていくと何枚もある予防接種ごとの予診票に同じ項目を記入することや、複数ある予防接種のスケジュール管理などが必要であり、小児予防接種にかかる手続きの大変さは明白でした。 

また『母子モ 子育てDX』による「小児予防接種サービス」は、住民だけでなく、医療機関、自治体(市)にも、これまですべて紙で行っていた煩雑な業務をオンライン化することで業務効率化が図れるというメリットがあり、三方よしの取組みになっているので、自治体内での理解が得やすかったです。 

荒井さん :

市原市が積極的に新しいことに挑戦する姿勢は、市の基本理念である「変革と創造」とも関係しています。また、2017年3月に10年間の総合計画2を策定し、2026年までに人口27万人を維持するという目標を大きく掲げ、その実現のポイントとして、本市では特に「子育て世帯に選ばれるまち」を目指しています。 

基本理念と総合計画のもと、住民のニーズに応えることはもちろんですが、その一歩先をみた取組みを実施していくことを常に目指しています。 

したがって、先行的に「良い」とわかっているものはすぐに取り入れ、住民が少しでも早くメリット感じられるよう、常に改善に取り組むことを大事にしています。 

そのような姿勢を心掛けているからこそ、今回の新サービスを導入できたと思っています。 

特に今回の「小児予防接種サービス」は、医療機関との連携が必須であり、地域医療の推進や発展を担う医師会と協力しながら成果を出していきたいですね。 

宮本 :

一番印象的だったのは、市原市様の行政機関が医療機関や医師会との協力体制が整っており、且つ非常に良好な関係を築いていることです。 

きっと、保健センターの職員の方々が普段の業務の中で培ってきた信頼関係があるのだと思います。その関係性があったからこそ、我々のような民間事業者が入ったときにも、医療機関への説明がしやすい環境が整っており、本サービス導入に関する医療機関側からの理解も得やすかったと感じています。 

また、我々がサービスを説明する際、田村様や職員の方々も一緒に「小児予防接種サービス」を導入した後、医療機関や自治体、そして子育て世帯にもたらす変化について議論しました。この瞬間、職員の方々が常に“一歩先”をイメージしながら業務に取り組んでいることを強く感じましたね。 

全国自治体で進むスマートシティ計画。 
千葉県市原市が掲げる、IDを活用したデジタルコミュニケーション基盤とは 

―『母子モ』は現在400以上の自治体に導入されていますが、導入増加の背景には、全国的に進むICTを活用したまちづくり「スマートシティ計画」が関係しているのでしょうか? 

スマートシティ計画: 
ICT 等の新技術を活用しつつ、マネジメント(計画、整備、管理・運営等)の高度化により、都市や地域の抱える諸課題の解決を行い、また新たな価値を創出し続ける、持続可能な都市や地域であり、Society 5.0の先行的な実現の場のこと。 

宮本:

2020年末には、「デジタル・ガバメント実行計画」※3が閣議決定されました。本計画では、自治体が行うサービスにおいて、デジタル技術やデータを活用して、利用者目線に立って新たな価値を創出するDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現していくことが示されています。 

こうした国の動きに伴って、全1,741自治体もICTを取り入れた施策に非常に関心が高まっていると日々感じています。 

現在、新型コロナウイルス感染症の流行が続いている中で、人々の自由な移動や交流がなかなか難しい状況です。特に、母子保健事業は対面での実施が制限され、妊産婦の方や子育て世帯が孤立化しやすく不安を感じている中、『母子モ 子育てDX オンライン相談』サービスは開始から1年経たずに50以上の自治体に導入されています。 

本年9月にはデジタル庁も発足し、全国的にスマートシティ化がどんどん加速しているのではないかと感じています。 

田村さん :

本市では、スマートシティ化の根幹を成す施策として「デジタルコミュニケーション基盤」を構築しました。 導入の背景として、住民の方々が1つのIDで市内の様々なサービスを利用できるようにしたいというものがありました。 

今後、住民にはIDを活用するメリットを感じてもらうことで、徐々に自分に合ったサービスを選びやすい環境を整えていきたいですね。 
その取組みの一環として、今回の「予防接種サービス」を通じて、IDの普及を目指していきたいと思っています。 

荒井さん :

コロナ禍の影響は大きく、人との関わりが希薄になってしまうという新たな課題を生んでいます。 

その中で、自治体としても、対面に代わるものとしてデジタルを活用した住民サービスが有効であり、民間事業者様の知見を生かしながらスマートシティ化を進めていきたいと思っています。 

自治体・民間企業それぞれが目指す、将来の子育て支援事業のカタチとは 

―市原市のスマートシティ計画と今回の予防接種DXも非常に強いつながりがあるのですね。ぜひ、11月から始まる新サービスで、市原市の皆さまにも利便性を実感していきたいです。 
市原市様が子育て事業で目指す目標を教えてください。 

荒井さん :

自治体職員は、マンパワーが限られている中で、デジタルで任せられることは任せながら、本来我々が行うべき、住民の皆さまとの対話や個人に合ったサポートを行うなど、臨機応変さが求められる「創造的業務」に力を入れていきたいと思っています。また、限られた人数の中でも業務に対応できるように、持続可能な自治体業務を目指していきたいと考えています。 

田村さん :

やはりIDの普及です。幼いときは『母子モ』を活用して情報提供、学校に入学したら同じIDを使って学校関連の連絡ができるようになるなど、ライフステージに合わせて使用できるサービスを構築していくことで、住民にとってトータルで価値の高いものを提供していきたいと思っています。 

―ありがとうございます。 
『母子モ』や、「予防接種サービス」、『母子モ 子育てDX』が目指す今後の子育て支援領域へのサービス展開や、実現したい社会について教えてください。 

宮本 :

私自身も2児の父ですが、常に思っていることがあります。 

子育てに関わる全ての人が、いつも楽しく子育てができる社会の実現を目指していきたい、ということです。 

そのために、我々はICTの力で子育てにかかる負担の軽減と、楽しく子育てができるサポートがしていきたいと考えています。 

『母子モ』は400を超える自治体に導入され、住民、自治体、そして医療従事者の様々な声が集まってきています。 

その声を拾いながら、子どもの健康情報を管理する際に、当たり前のように使用されるような、日常に溶け込む本当に使えるサービスの実現を目指していきたいですね。 

現在はオンライン相談や予防接種サービスからスタートしており、今後はさらに、乳幼児健診、乳児家庭全戸訪問などの子育て事業において、オンラインシステムの活用方法を提案していきたいと思っています。 

田村さん :

市原市では、今秋以降も、子育て支援事業について、住民の問題解決につながるサービスをどんどんリリースしていきたいと思っていますので、期待していただきたいです! 

―官民が連携し、さらに子育てに関わる人々が喜ぶ未来を実現していきたいですね! 
『母子モ』は今後も、子育てに関わるすべての人に役立てるようICTを活用して医療機関・自治体・住民をつなぎ子育てしやすいまちづくりに貢献していきます。 

<母子モ 子育てDXについて> 

ICTを活用し自治体の子育て事業のオンライン化を支援することで、環境の変化に合わせた新たな子育て支援の仕組みづくりや、より便利で安心・安全な子育て環境の実現をサポートするサービス。 

URL:https://www.mchh.jp/boshimo-kosodatedx 

<小児予防接種サービスについて> 

乳幼児期の予防接種にかかる手続きのオンライン化を支援するサービス。『母子モ』を通じて、予防接種に必要な予診票の記入や提出などの手続きをオンライン上で完了することが可能で、自治体や医療機関の煩雑な事務作業の高度化にも貢献。 

『母子モ』『母子モ 子育てDX』に関するお問い合わせ先 
URL:https://www.mti.co.jp/contact/forms/?page_id=593 

過去のインタビューはこちらから: 
第1弾:https://prtimes.jp/story/detail/GbykW2iQ12x  
第2弾:https://prtimes.jp/story/detail/obeEyQF2VKb  

※1:子育てノンストップサービス 
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/kosodate/index.html  

※2:市原市総合計画、市原市まち・ひと・しごと創生総合戦略 
URL:https://www.city.ichihara.chiba.jp/article?articleId=60237234ece4651c88c18091

※3:デジタル・ガバメント実行計画 
URL:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dgov/201225/siryou4.pdf

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