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2021.7.8

【武田義基 onetap】ソフトウェアで企業の可能性を拡げ、“シクミ”化するミレニアル起業家

STORY INTERVIEW

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STORY NEWS編集部

課題解決ストーリーを伝えるプラットフォーム「ストーリーが世界を変える」

武田義基 onetap

株式会社onetap 代表取締役 武田義基

課題解決キーワード:「社会の潮流を読み、イシューからはじめる」

近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉がビジネスで多用されるようになった。経済産業省はDXについて「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること(DX推進ガイドライン)」と定義している。つまり、DXとはデジタル技術を駆使して“競争上の優位性”を獲得してはじめてDXだ。

「クラウドシステムの導入」といったIT化をDXだと捉える企業も少なくない。しかし、IT化はあくまでDXのための“方法”。IT化によって“変革すること”がDXなのだ。

このDXの本質に“シクミ”化でアプローチするのが、株式会社onetap(東京都目黒区)。代表を務めるのは、弱冠20代の武田義基氏である。

早くからプログラミングに傾倒

インターネットが当たり前の時代で育った武田氏は、いわゆるミレニアル世代だ。幼少期ら熱心にサッカーに取り組んでいたサッカー少年だった。大学進学のタイミングで方向転換。友人らとHPを開発するなど、プログラミングやソフトウェアといった分野に傾倒した。

「コンピューターに囲まれた毎日。もちろん、インターネットの父と呼ばれる村井純先生の授業も受けていました。キャンパス内には、すでに起業してビジネスを展開している人もいました」(武田氏)

刺激的な大学生活を過ごしたという武田氏。大学を出て「世の中にインパクトを与えるソフトウェアに関わりたい」との思いから、ベンチャーキャピタル企業へ入社した。

エンパワーメントを理念に独立

投資先の企業に出向した企業が武田氏の転機となった。事業はライブ配信のプラットフォーム運営。従業員は少人数だったが、数千万人ものユーザーを抱えていた。

その企業の文化、働く姿勢に感銘を受けた。サービス内容やKPIなどあらゆる面が、誰にも負荷をかけないバランスで成り立っていた。明白に“シクミ”化されており、それがユーザーと従業員の双方に向けられていたのだ。

「仕組み化にはソフトウェアが必要ですが、それは自分で構築ができます。自分の力で新しい仕組みを生み出し、人々の生活を変えられるような仕事がしたいと思いました」(武田氏)

2015年、社会をワンタップで便利にする“Empower people with onetap”をコンセプトに株式会社onetapを設立した。

同社の主な事業は、ソフトウェア管理クラウド「LOCKED(ロックド)」の提供。クラウドサービスの棚卸や管理工数の削減、端末の管理などを一括で解決する。ユーザーのアクセス状況を可視化させるダッシュボードや、効率化を図るシングルサインオンといった機能を搭載。また、多要素認証やアクセス管理でセキュリティ面も確保している。

LOCKED自体はクラウドビジネスの統制をとるサービスだが、武田氏が目指しているのはLOCKEDを利用した仕組み化の実現だ。クラウドを利用したビジネス展開は年々増加している。ところが、快適かつ安全に活用できていないという悩みを持つ企業も散見される。クラウドサービスが快適で安全なものになれば、より効率的なビジネス展開、すなわちDXが可能となる。

「LOCKEDが社会を変えるというのではなく、LOCKEDを利用して効率化を図ることでエンパワーメントが生み出せれば」(武田氏)

IT化を統制し、社会が豊かになるサービス誕生の一助を担うLOCKED。まさに先述の通り、DXの本質に見合ったビジョンと言える。

コロナ禍で気付いた潮流に乗る重要性

昨今のコロナ禍は、武田氏も頭を悩ませた。

「経済の波の影響を受けやすい業種、逆風の業種は立ち向かうのが難しい。我々も新規事業の立ち上げを検討していたが、コロナ禍で無理が生じるケースもあります。無理なものは無理と腹をくくり、潮流に乗っていくことも重要」(武田氏)

潮流に乗るとは、どういうことか。潮の流れにはいくつもの変化がある。それを適切に見極め、成長するであろう大きな潮流の変化に賭けるということだ。例えばスマートフォンビジネス。ここ数年スマホユーザーは増加しており、今後も発展していく可能性が高い。これは大きな潮流の変化と言える。

武田氏は変化に賭ける際、反対に廃れるものを予測するという。新しいモノやサービスの割合が増えるということは、古いモノやサービスの割合が減る。そして、無理がある仕組みで成立させているモノやサービスこそが廃れていく傾向にあるのだ。

無理のない、潮流に乗ったごく自然な仕組みづくりで可能性を拡げていく。これもまた、onetapのバックボーンだろう。

企業全体の統制とイシューの解決

「LOCKEDは技術的に難易度の高いソフトウェア。これらを開発、運用できる優秀なエンジニアに恵まれたのが会社の強み。一方、ソフトウェアはアップデートされていくもの。社内外でのコミュニケーションが円滑でないと、組織の分断が起きてしまう。いかにバランスよくリソースを増やしていくかが鍵」(武田氏)

クラウドビジネスの増加とともに、同社のクライアントも増えた。武田氏は自社の強みと課題を明確にするとともに、次のステージも見据えている。強化すべきポイントはやはりLOCKEDだ。

現在、LOCKEDはクラウド利用時の統制を図ることにフィーチャーしている。ところが、多くのビジネスの現場ではセクション単位での統制が必要となる。営業部隊が利用しているクラウドに対し、情報システム部やその他のバックオフィスが関わっていないと言ったケースも。LOCKEDによる企業全体の統制が今後の軸となる。

武田氏は、統制を企業全体に広げることによりこれまで見えなかった問題点が明らかになると期待している。断片的ではなく、根本的な課題。イシューの洗い出しと解決がonetapの使命だ。

「企業が掲げる理想と現況のギャップがイシューとなります。しかし、イシューのポイントそのものが間違っていたら、その課題解決は意味を成しません。これまで以上に綿密な分析と、精度の高い判断やアクションが求められます」(武田氏)

インターネット環境におけるリスクを考慮しながら、社会の潮流に乗るアプローチ。そしてビジネスの課題を解決する決定的なパスを供給するonetapは、さながらゲームの勝敗をよく知るボランチのような存在ではないだろうか。

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【武田義基プロフィール】

株式会社onetap https://onetapinc.jp/

代表取締役 武田義基

慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC)出身、ソフトウェア開発から経営まで幅広く学ぶ。ベンチャーキャピタルや複数のスタートアップ企業を経験し、

2015年に株式会社onetap創業。「Empower people with onetap」のコンセプトを元に多数のサービスを開発し、事業売却等を経ながらコロナ禍の前後にソフトウェア管理クラウド『LOCKED』を開始。

【武田義基のStoryを作った本】

『イシューからはじめよ』~知的生産の「シンプルな本質」~ 著者:安宅和人 出版社:英治出版

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