テレワーク導入における情シスの課題とは? 対策方法や導入のメリットを解説
新型コロナウイルスの影響で多くの企業がテレワークを導入するにしたがい、情シス部門にかかる負担は大きくなってきました。
導入フェーズのみならず、導入後も企業の情シス部門には処理すべき課題が山積みです。特に “ひとり情シス”の場合、さらに大きな負担を抱えることになるでしょう。
そこで今回は、テレワーク導入において情シスが抱える悩みや課題について掘り下げ、その対策方法を提案します。
企業でテレワークを導入する際の情シスの課題
ここでは、企業でテレワークを導入する際、情シスが頭を悩ませる代表的な課題や問題を紹介します。
ユーザーサポートの課題
ユーザーサポートは情シスが抱える大きな課題の一つとなっています。
株式会社ソフトクリエイトが実施した「情シス向け テレワークの実態アンケート」 (2020年5月)によれば、情シスが「テレワーク実施環境での、Web会議・コミュニケーションツールにおける課題」と感じていることの上位は、“リテラシーの課題”(58.3%)、“ユーザー環境の課題”(57.6%)、“ツール利用や教育の浸透に関しての課題”(33.8%)、という結果となりました。
また同様の調査で、テレワーク実施済みの情シス担当者からは、「同じ内容の問い合わせが個別に何度も発生し、問い合わせ件数が通常の数倍に増えた」という声も聞かれました。
この調査からも分かるように、テレワーク導入の際にはマニュアルの作成や説明会の開催を行い、社員に対するリテラシー教育やサポート体制の構築が不可欠です。そしてその担当は情シス部門が担うことが多いため、通常業務に加えてその分の業務負担が増えることが一つの課題となるでしょう。
セキュリティ管理の課題
テレワークを導入するにあたりセキュリティ管理の課題は避けて通れません。社内の機密情報等が外部に漏れることを防ぐために、不正アクセスや情報漏洩への万全な対策を講じる必要があります。
セキュリティ面を考慮しVPNを導入する企業も多く存在しますが、VPNを利用してセキュリティ事故につながった事例も報告されているため、どのようにリモートアクセス環境を構築するかは大きな課題となるでしょう。
またテレワークにおける情報漏洩事故の原因として代表的なのが、リモート用端末やセキュリティパッチの更新漏れ、リモート端末の紛失・盗難などです。情シスはシステム面のみならず、ユーザーの行動も想定したうえで万全なセキュリティを確保することが求められます。