2022.3.9
シンクライアントとは?|基礎知識と導入のメリット・デメリット
Thin(薄い)Client(クライアント端末)を意味するシンクライアントは、クライアント端末の機能を最小限に抑えつつ、アプリケーションの実行処理やデータ保存などをサーバー側に一任するシステムの構築方式です。
新型コロナウイルスの感染拡大で社会のデジタル化が進み、同時にセキュリティ対策の重要性が増すなか、シンクライアントへの注目度が高まっているといわれています。
一方で、シンクライアントは初期導入コストが想定以上にかさむ上、導入に際して企業が情報管理体制の刷新を求められることから、導入や運用のハードルが高いのが実情です。
本記事では、シンクライアントの概要から導入するメリットやデメリット、シンクライアントの種類などを分かりやすく解説します。
シンクライアントとは? 仕組みをわかりやすく解説
シンクライアントは、ノートPCなどのクライアント端末での表示、入力などの処理を必要最低限に抑える一方、データの加工編集などの大半の処理を、ハードウェアから離れた中央サーバー側で行う一連のシステムのことです。
クライアント端末の機能を限定し、ハードウェアコストを抑えるとともに、データ処理を中央サーバーに集約することで、システムの運用管理コストの抑制や情報漏洩を防止することを目的としています。
一見、目新しいシステムのように見えますが、シンクライアントは最近登場したものではありません。技術や概念そのものは、1996年にオラクル社がネットワーククライアントシステム「Network Computer」を発表したのを機に広まり、すでに大企業や官公庁などで導入が進んでいます。