【Oaxis Japan】キッズスマホで腕時計型がスタンダードに?GPSや安全なSNSを搭載した新製品登場
最新テクノロジーで子どもの安全を見守る-。
シンガポール発の子ども向けIOT機器メーカーOaxis Japan株式会社は3月29日、都内で新製品発表会・体験会を開催しました。
同社はこれまでにコンパクトサイズの多機能キッズカメラ「myFirst Camera」や立体的な絵が描ける「myFirst 3dPen Make」など、子どものための製品を数多くリリース。中でも見守り機能が搭載された腕時計型スマートフォン「myFirst Fone」シリーズは「腕につけているので子どもが着信に気付いてくれる」、「GPSでおおむねの居場所が分かるから安心」など高い評価を得ています。
今回発表された新製品は「myFirst FoneS3」です。同製品は従来の「myFirst Fone」シリーズにもあった「GPS機能」、「チャット機能」、「ビデオ通話機能」、「マナーモード機能」、「SOS機能」、「心拍モニター機能」などに加え、世界初の子どもSNSアプリ「myFirst Circle」がインストールされています。
プレゼンテーションを行ったジージェー・ヨン代表取締役は「私たちは玩具会社ではなく、テックで子どもの安全を見守る企業。myFirstブランドは多くの子どもたちの教育をデザインしてきた」とし、新たに加わったSNS機能については「子どもがスマートフォンを所有しSNSを利用するケースは増えている。しかし、悪意のある見知らぬ人との出会いや不適切なコンテンツ、詐欺、いじめといったリスクに遭遇する可能性も。子どもが安全な環境でSNSのメリットを体験できるプラットフォームの提供を目指し、myFirst Circleというアプリは開発された」と話しました。
「いいね」と広告を排除した設計
myFirst Circleは5歳から12歳の子どもが利用することを前提に設計されています。保護者と子ども両方のデバイスでそれぞれアカウントを作成。保護者アカウントで子どものアカウントを操作することができるため、子ども自身が登録したメンバーの承認管理も可能です。登録したメンバーは「家族」、「親友」、「友人」、「知人」の4グループに分類。保護者の判断でどのグループまで情報を公開するかを決めることもできます。
大きな特徴に挙げられるのが、SNSでは当たり前となっている「いいね」の排除。「いいね」を集めることにフォーカスせず、子ども自身の日常や好みを気軽に共有できる仕組みです。「いいね」に変わる機能として、16文字のテキストメッセージや8秒のボイスメモが送れる「ShoutOut」を搭載。もちろん、子どもの投稿を保護者が編集、削除できるようになっています。さらに、広告配信も無いSNSなので不適切なコンテンツに触れることなく、安心してコミュニケーションが図れる環境を実現させました。
同アプリ内では1対1での音声通話、ビデオ通話、グループチャット機能も付帯。例えばGPSで子どもの居場所を把握し、音声通話で注意喚起をするといったアクションが想定できます。また、保護者はビデオ通話で子どもが今いる環境を知ることもできます。プロフィール欄には子どもの写真と一緒に保護者の写真も掲載。まさに、親子で一緒につながる新しいコンセプトのSNSと言えるでしょう。
「大切な我が子と安心してつながっていたい」という保護者のニーズを捉えた新製品は、4月中旬にリリース。「myFirst Circleは様々なデバイスにインストールすることができる。2023年に国内で5万ダウンロード、myFirst FoneS3は4万台の販売を目指す」とジージェー・ヨン氏は語りました。
近年、子どもが失踪し遺体で見つかるという事件が相次いでいます。myFirst FoneやmyFirst Circleというサービスがスタンダードになれば、このような痛々しい事件は無くなっていくのでは、と感じます。