遺伝子組み換え反対派が表示制度の厳格化に反対するわけ 渕上桂樹の『渕上ラジオ』(第18回)
パーソナリティ:渕上桂樹 農業コミュニケーター
はい、どうも皆さんこんにちは。農業コミュニケーターの渕上桂樹です。
というわけで、今日も渕上ラジオをやっていきたいと思います。
今日は前回に引き続き、「遺伝子組み換え作物」についてお話ししますが、今回は「表示」についてお話ししたいと思います。
遺伝子組み換え反対派が表示制度の厳格化に反対するわけ 渕上桂樹の『渕上ラジオ』(第18回)はこちらから聴けます。
遺伝子組み換え作物の表示はどう変わった?
皆さん、「遺伝子組み換えではない」といった表示を見たことがあるのではないでしょうか。ただ、現在はその表示方法が変わっています。
従来の方式では、「遺伝子組み換えではない」と表示するためには、原材料、たとえば大豆であれば、そのうち5%未満が遺伝子組み換え作物であれば、「遺伝子組み換えではない」と表示してよい、というルールでした。
つまり逆に言うと、5%まで遺伝子組み換え大豆が混ざっていても「遺伝子組み換えではない」と書いてよかった、ということです。それが現在はより厳しくなり、5%ではだめで、0%でなければ「遺伝子組み換えではない」という表示をしてはいけない、というルールに変わりました。
この変更について、皆さんはどう思いますか?
遺伝子組み換え作物を特に気にしない方であれば、表示がどうであれ、あまり関係ないかもしれません。
一方で、遺伝子組み換え作物が気になる方、「遺伝子組み換えではないほうが安全そうだ」「そちらを選びたい」と考える方もいると思います。
遺伝子組み換え反対派が厳しくなった表示を反対する理由
そうした中で、遺伝子組み換え作物に反対してきた人たちが、この表示が厳しくなったことに対して、強く反対しているという状況があります。
これ、逆だと思いませんか。遺伝子組み換え作物に反対している人ほど、表示が厳しくなったほうが喜びそうですよね。ところが実際には、「5%未満の混入なら認めるべきだ」という主張をしているわけです。なぜなのか、とても不思議に思いました。いろいろな活動家の方の発表を見ましたが、「なるほど」と納得できる説明には、なかなか出会えませんでした。
理由として挙げられているのは、「表示が厳しすぎると、企業が遺伝子組み換え作物を使わない努力をしなくなる」「企業が正直な商売をしなくなるのではないか」といったものです。
ただ、正直なところ、それが本当に説得力のある説明かというと、あまり腑に落ちない印象を受けました。
ここからは私の推測ですが、もしかするとこういうことではないか、と思ってしまいます。
遺伝子組み換え作物を「なんとなく危険なもの」として発信しながら、「でもうちの商品は遺伝子組み換えではありません」と言って商品を売ってきた人たちがいた。
そして実際には、5%未満の遺伝子組み換え作物が混ざっていても問題ないというルールのもとで販売していた。
それが、「0%でなければ表示できない」というルールに変わると、そうした売り方ができなくなってしまう。だからこそ、表示が厳しくなることに反対しているのではないか、そんなふうに感じてしまうのです。もちろん、これは私の推測であって、本当の理由はわかりません。
ただ、「遺伝子組み換え作物が入ってきたら危険だ」「とても心配だ」と言ってきた人たちが、「5%未満なら混ざっていてもいい」と主張することについては、それ以外に説明がつかないようにも感じます。
実際のところは、どうなのでしょうか。
というわけで、今日は「遺伝子組み換え作物の表示」についてお話ししました。
今日も渕上ラジオ、最後まで聴いていただきありがとうございました。
また別の機会にお会いしましょう。バイバーイ。
イラストレーション:竹村おひたし